1995年(平成7年)3月20日に東京都で発生した同時多発テロ事件、地下鉄サリン事件。あれから26年後の2021年3月20日、衝撃のドキュメンタリー映画が公開されました。本記事では、その映画『AGANAI 地下鉄サリン事件と私』を紹介します。
是非ご自身の目でみて頂きたいドキュメンタリー映画です
AGANAI 地下鉄サリン事件と私 のネタバレレビュー
思想及び良心の自由はこれを侵してはいけない
-日本国憲法-
AGANAI 地下鉄サリン事件と私 の感想
今回ご紹介する『AGANAI 地下鉄サリン事件と私』は、地下鉄サリン事件のドキュメント映画です
主演は今なお活動を続けるオウム真理教(現Aleph)の広報部長荒木浩
そしてもう一人の主演であり、荒木氏との対話役は、地下鉄サリン事件の被害者であり、この映画の監督でもある阪原淳監督
阪原淳監督(左)とアレフ広報部長荒木浩氏(画像はYoutube公式動画から)オウム真理教信者と、被害者という関係の立場でしか語れない対話がそこにありました
映画の内容は、未だ麻原彰晃が死刑になる前の映像と思われます
Aleph(アレフ)
全編にわたって阪原淳監督とアレフの広報部長が登場、対話します
まず驚いたのは、監督・・つまり地下鉄サリン事件の被害者が広報部長に普通に接していることでした
なんというか監督が心根が優しい方なんだろうなというのが分かりますね
荒木氏は事件が起きた当時はアレフの広報部長ではなかったかもしれないけど、アレフの人に普通に接する監督はスゴいですね・・
ただ、中には建物に設置されたカメラの映像を映し出すディスプレイが何台も
ごまの乗ったご飯・・・豆乳・・・バナナ・・・納豆・・・そしてオウムスープ
人参、じゃがいも、根菜がたっぷり入ったスープでした
信者たちは狭いロフトに住んでいるらしい。これも、「安楽な環境に身を置かない」という教えがもとらしいですね
ズバリ!浮揚(画像はamazonより)監督「浮遊できるの?」
広報「条件次第ですね」
広報「宇宙に存在する『苦しみの総量』は決まっているのです」
監督「つまり、僕が苦しんでいる時、そっちは楽になってるって事よね」
広報「あーそういう考え方もありますね」

広報部長荒木浩と阪原淳監督
監督と広報は、時にイヤホンを一本ずつ耳に挿して曲をきいたりします
監督「何で地下鉄サリン事件は起こったんですかね」
広報「それを語るべき語れる人が、”出てきていない(出所していない)”ですからね」
広報「教祖と村井秀夫(幹部)」
監督「僕が(映画を撮りたいと)連絡した時どう思いました?」
広報「監督の本は読んでなかったです」
広報「無意識にブレーキをかけていた」
広報「とうとう来てしまったかという感じ」
監督「兄弟家族との関係は辞めたんですか
広報「家を出たということは解脱・・・カルマからの解放」
監督「誰かに入信を止められた?」
広報「みんな止めてきた」
家族のことは踏ん切りがついているのかとおもいきや、乗っていた電車が祖母の住んでいた駅に停車すると、思わず涙を流す広報
広報部長荒木浩の大学生時代
監督「サリン事件の後だったらオウムに入信した?」
広報「入信してないと思いますね」
1994年5月14日、出家(オウム入信)する荒木浩
母親は、京都駅までさよならを言いに来てくれたんだとか
1994年6月に松本サリン事件(長野県松本市)、1995年3月に地下鉄サリン事件が起きたことを考えると、本当にちょっとのことで運命が変わっていたのかもしれないな
広報によると、当時京都大学の生協でも麻原教祖の本が売っていて、京都大学にも麻原が講演に来たみたいだね
私は当時のことは知りませんが、事件の起こる前はマスコミがファッション感覚でオウム真理教を紹介する時代があったのですね
ググれば、とんねるずが麻原教祖を紹介する動画とか出てきますからね

芸能人が紹介するなら大丈夫だ、と思って入信してしまう人もいるだろ・・・
監督「荒木さんは死んだら荒木家の墓には入らないよね」
広報「はい」
監督「素直に生きればいいじゃない」
監督「親が大切なら大切にすれば」
監督「出家したら何々ができないじゃなくて・・・本当に困ったら助けてくれるのは親だけでしょ」
監督「親は大切でしょあなたにとって」
オウム真理教による洗脳
しかし関係ないものとして通り過ぎるのは不誠実に感じたらしい
修行を重ねることで、意欲が削がれていくのを感じるらしい
広報「自分の属していた教団の 幹部が 坂原さんご両親に受け止められないご負担をおかけして今も止まっている」
広報「その責任を負うものとしてお詫びすべきでした」
広報「申し訳ありません」