2024年7月公開【デッドプール&ウルヴァリン】をネタバレレビュー!配給会社がディズニーに変わった影響はあったのか?マルチバース作品となった本作のここがおもしろい&つまらない!
ネタバレレビュー感想【デッドプール&ウルヴァリン】
レビュー感想【デッドプール&ウルヴァリン】映画の見所は?
不死身のデッドプールと不死身のウルヴァリンによる呉越同舟のクソ旅、画面を埋め尽くす100人のデッドプール、マルチバースのX-MENのキャラとの戦いなどアクションシーンの多さに文句なし!
デッドプール映画と言えば、デッドプールによって生み出されるクソみたいなボキャブラリーセンス。今作からディズニー配給になることで薄汚い言葉使いという特徴がマイルドになってしまうのでは?と不安視されていましたが問題なし。「ア●ル」だの「中出し」だのお下品な言葉は健在でした(笑)。
ただ、今年(2024年)1月にディズニーは R18映画【哀れなるものたち】を配給しており、この映画でディズニーでもエログロ作品を配給することを立証済み。それ故デッドプール映画の内容はかえってかわいくみえたのが正直なところです…
で、肝心のお話はというと。
・・・出ました、マルチバース(汗)。
マルチバース。私たちがいる宇宙とは別の宇宙がいくつも存在し、各宇宙では同じ名を持つ別のキャラクターが暮らしているという概念。
お祭りアメコミ映画作品でしばしば登場する設定ですが、個人的にはこの設定はあまり好きじゃない・・・
パッと思いついた理由がこちら。
①キャラが死んでも、他の宇宙で暮らしている同名キャラを連れてこれば解決してしまう
②主人公の行動範囲が複数の作品をまたぐことになるので、関係ない作品のキャラも多々登場。映画を観るにあたって幅広い予習が必須になる。
③キャラを出すことに主軸が置かれて、脚本がおざなりになる
④観るにあたって、いつもより頭をつかう(笑)
【デッドプール&ウルヴァリン】は、個人的には4つとも感じてしまいました。。理由は後述。
でもMARVELをまるっと愛している人にとっては、ファンタスティック4やブレイドが登場したり、20世紀フォックスが今までに公開したX-MENの映画本編映像や制作映像がエンディングで流れるというサービスに狂喜乱舞するのだろうけど、私はどうしても「デッドプール観に来たんだから、デッドプールの話でまとめてくれよ」とか「ブレイドって鈴木雅之に似てるな」とか思っちゃうんです。
鈴木雅之
ブレイド
飲み会に行ったら知らんヤツがいたので、ちょっと冷静になってしまう感が言い得て妙かしら(陰キャ)。
ネタバレ【デッドプール&ウルヴァリン】
TVAという謎の組織の戦闘員と派手に戦闘を繰り広げるデッドプール。
デッドプールの武器はというと・・・・映画ローガンで死んだウルヴァリンの遺骨(笑)。
デッドプールの映画のいいところの1つは、初っぱなから戦闘シーンをやってくれる掴みの良さだとおもってますが、今作でも前述の通りバトルシーンからスタート。その後、少し時間が巻き戻ります。
平和な世界で繰り広げられるのは・・・
なんとデッドプールがアベンジャーズへ就活に(笑)。アイアンマンの部下だったハッピー・ホーガンおじさんに面接してもらいますが、入団は出来ず。
このあたりは、MARVELのキャラクターが複数の映画配給会社に分散してしまっている事態を揶揄しているんでしょうね。
車のセールスマンとなったデッドプールは、TVA(Time Variance Authority)という組織に所属するパラドックスという男(cv.置鮎龍太郎)に声をかけられます。
TVA・・・「時間変異取締局」という、マルチバースを監視し時間的な干渉を最小限に抑えるための組織のようです。
・・・そんな組織あったんかい(笑)。マルチバースは好き放題荒してもいいと思ってましたので、すんごいいまさら感。
組織の中で昇進をはかりたいパラドックス。彼が語るに、各宇宙(世界線)には特別な人物が存在し、その人物が死んでしまうとその宇宙は先細りになってしまうらしい。その特別視される人物は【アンカー】と呼ばれ、デッドプールの存在している宇宙のアンカーは映画【ローガン】で死んだウルヴァリン。
アンカーであるウルヴァリンが死んでしまったので自分のいる世界線は先細り確定。じゃあ、他の宇宙からウルヴァリンを連れてくるか。
と短絡的に考えたデッドプールは、色んな宇宙でウルヴァリンを捜索。結局捕まえたのは、飲んだくれのまるでダメなおっさんと化したウルヴァリン。
そして始まる不死身のデッドプールと、不死身のウルヴァリンの呉越同舟の旅!
不死身の二人ならではのバトルシーンだけでなく、砂漠のなかに20th Century Fox(X-MEN映画を配給した会社)の巨大なロゴが転がっているなど風刺がきいたシーンも多いです。
旅するデッドプールとウルヴァリンが到着したのは、マルチバースでお役御免となったキャラがあつまる掃きだめ世界線(宇宙)。つるっパゲの女性 カサンドラ・ノヴァ(cv.佐倉綾音)がラスボス枠で登場。X-MEN映画に登場するプロフェッサーXの双子の妹で、自分のいる世界線以外を潰したがっている模様。
観客(私)の理解が追いつかず、登場人物が「何の目的で行動してるんだっけ?」感がいなめなく話がすすんでいきますが、デッドプールとウルヴァリンは、ブレイドやX-MEN、ローガンといった映画のメンツとパーティを組んで、カサンドラ・ノヴァと対峙します。
で、この対決も中途半端に終わり、何かしらんがカサンドラ・ノヴァがMARVELキャラDr.ストレンジの仲間が落とした指輪の機能を作動。世界線を繋ぐ大きな輪が空中に現われます。
デッドプールとウルヴァリンは、輪をくぐって元いた世界線に移動しますが、そこで100人のデッドプールと対峙することに。
なぜ襲われることになったのかはさっぱり覚えてない…(というかそんなたいそうな理由もなかった気がする(笑))。
100人のデッドプールに襲われるシーンも、これまた中途半端に終わった感。「不死身のデッドプールを100人どうやって倒すんだ?!」というところへ、ピーターとかいうおっさんが登場するや否や、「どの世界線のデッドプールもピーターが大好き!」という謎理由で100人のデッドプールたちは和解してバトルは円満終了。他の映像作品観ていれば、理解が深まるんだろうか(笑)
物語は進み、カサンドラ・ノヴァがTVAの基地に登場。自分が暮らす世界線以外を崩壊させようとするカサンドラ・ノヴァ。TVAに置いてあった謎のメカにビームを発射して破壊しようとしますが、デッドプール&ウルヴァリンがそれを阻止!
ただこのバトル、カサンドラのいる部屋とデッドプール・ウルヴァリンがいる部屋が別々で、デッドプール・ウルヴァリンのとった行動でカサンドラに謎パワーが逆流して勝手に死ぬみたいなオチだったので、直接戦って決着つけて欲しかった感はありますね。
そんな感じで映画終了。エンディングはX-MEN過去作祭りだったので、ディズニーから20th Foxへ送る餞(はなむけ)だと考えると熱いですね。ファンも感涙ものなのでは?私は「昔、この映画観たな」くらいのテンションでしたが(冷めた人間だね・・・)。
最後に。
本作で一番好きなキャラクターは、子安武人さん演じる別の世界線のデッドプール。車を貸してくれるなど主人公勢を助けてくれる目茶苦茶いい人なのが笑えます。最後は主人公デッドプール(cv.加瀬康之)によって、防弾盾扱いされて死んじゃったけど(笑)
おしまい
コメント