ポンコツ“AI”とクラスメイトが織りなす、爽やかな友情と絆に包まれたエンターテインメントフィルムが誕生!
2021年10月29日公開の「アイの歌声を聴かせて」をネタバレレビュー!
※画像は公式HPおよびYoutube公式動画より。
アイの歌声を聴かせて
感想
グラフィック◎、キャラクター◎、ストーリー◎のガール・ミーツ・ガール青春群像劇!
主人公サトミは、母親の開発した人型ロボットであるシオンと出会う・・
シオンが人型ロボットと知っているのはサトミだけ!
バレたら、母親は会社を辞めさせられてしまう!?
サトミの運命は??
シオン(土屋太鳳)の透き通った独唱にも圧倒されること間違いなし!
2021年のトップ映画を決める際に、思い出す事間違いないですね・・・っ
キャラクター紹介
サトミ(cv.福原遥)
主人公。マジメで母子家庭で母親思いの高校生。学校では、ある事件をきっかけに「告げ口姫」というあだ名をつけられてしまっている。
シオン(cv.土屋太鳳)
明るさMAXの転校生。その正体は試験中の人型ロボット。搭載しているAIがポンコツなのか、ことあるごとにミュージカル調に歌い出す。
サトミの母(cv.大原さやか)
星間エレクトロニクス社員で、「シオンプロジェクト」のリーダーを努めている。シオンの開発者。
トウマ(cv.工藤阿須加)
サトミの幼なじみで、高校では電子工学部に所属している。密かにサトミに好意を抱いている。
ゴッちゃん(cv.興津和幸)
気さくなイケメン。自分を80点の男と揶揄し、ブランド扱いされていると自重する。
アヤ(cv.小松未可子)
ゴッちゃんと付き合っているが、あまりうまくいっていない。嫉妬ぶかい。
サンダー(cv.日野聡)
人一倍熱心な柔道部員。人型ロボットと組み手をするのが日課。
アイの歌声を聴かせてネタバレレビュー
シオン
― 星間エレクトロニクス研究室
星間エレクトロニクスでは、人型ロボット シオンの開発プロジェクトが行われていた。
サトミの母「シオンを高校に編入させて気づかれなかったら私たちの勝ちよ」
会社に敵の多いサトミ母は、シオンの技術力を会社に認めさせるためにいささか強硬手段をとることに。
― サトミの家
普通の民家でも AIがカーテンを開けたり、家電をONにしたりする、そんな街にサトミたちは住んでいます。地元企業星間エレクトロニクスが開発したAIの試験区域らしい。
ある日、サトミは母親のパソコンに映ったシオンの顔写真を見てしまう。
シオンの顔写真の注意書きには「ロボット」と。
― サトミの通う高校の教室
シオンが転入生としてやってくる。
教室のなかでたったひとり、事態を察するサトミ。
そしてシオンもサトミを見ると、いきなり話し掛けてくる。
シオン「サトミ!今幸せ?」
シオン「幸せじゃないの?」
シオン「じゃあ私が幸せにしてあげる」
いきなり歌いだすシオン。混乱に包まれる教室。
― 音楽室
授業が終わった後、サトミはシオンを誰も居ない音楽室へ連れ出す。
サトミ「ロボットであることがバレたら、絶対許さないから!」
母親を想う心から発言するサトミ。
しかし、その想いむなしく、トウマ、ゴッちゃん、アヤ、サンダーにバレてしまうのでした。
サトミ
― 音楽室
サトミを幸せにするためといい、突如歌い出すシオン。
スマホからシオンを緊急停止させるサトミ。
トウマ「ウォズニアック・テスト!」
サトミ母が、機械(シオン)が人間に迫れるかのテストを実施していることを悟るトウマ。
見られてしまったからにはもう・・・シオンがロボットであることをバラさないように四人に頼み込むサトミ。
トウマはシオンのログ解析をして、シオンのログや、校舎内にある防犯カメラが未だ星間エレクトロニクスに送信されていないことを突き止める。
シオン「学校のみんな(防犯カメラ)に頼んで、嘘をついてもらったの」
シオンは自分が問題を起こさなかったかのように動画を改ざんもしていた。
アヤ以外は、シオンがロボットであることを内緒にすることを約束し解散。
― 【夜】サトミの家
シオンのテストがうまくいったと大喜びしているサトミ母
(シオンは問題起こしてますが・・・)
真実を母親に告げることができないサトミ。
シオンの緊急停止
― 学校
「幸せ」とはなにか?
シオンの疑問について考える皆。
トウマ「『幸せ』の定義は人それぞれなんだよ」
シオン「サトミを幸せにする方法思いついちゃった!」
シオン「ヒロインが幸せになるにはピンチが必要なのです」
― 廊下
シオンが思いついたのは、学校保有の人型柔道練習ロボを暴れさせること。
ヒロイン(サトミ)をピンチに陥らせて、それを救う王子を募る企みらしい。
しかしロボットが暴れた所まではいいものの(?)、他の生徒をも危険に巻き込んでしまう。
柔道ロボットを緊急停止させる先生。
しかし・・・その場にいたシオンもまきこまれて活動停止してしまう!
サトミ、トウマ、ゴッちゃん、サンダーの手によって、移動させられて事なきを得たシオンでした。
アヤ
― 廊下
シオン「王子様見なかった?」
モブ「王子様と言ったらゴッちゃんでしょ」クスクス
シオンによる、サトミを幸せにするための謎行動は続く!
ゴッちゃんを見つけるシオン
シオン「王子さまだ!確認します」
皆の前で、ゴッちゃんにキス未遂をかますシオン。
シオン「確かめられない・・・」
サトミの好きな映画『ムーンプリンセス』では、幸せな人がキスをしていたから自分も同じ行動をとってみたが理解出来ずに終わるシオン。
シオンの行動により、ゴッちゃん彼女であるアヤは、サトミにぶち切れてしまう!
― 人気の無い教室
アヤ「ぶちまけてやる!こいつの正体を!!」
シオン「ゴッちゃんはアヤのものじゃないよ?」
シオン「ゴッちゃんには『お姫様』を選ぶ権利があるよ?」
シオン「アヤにも『王子様』を選ぶ権利があるよ」
ゴッちゃんとの仲があまりうまくいっていなかったこともあり、アヤは泣いてしまう・・・
アヤに、ゴッちゃんのもとへ行こうとたき付けるサトミ。
サトミ「行こう、時間は解決してくれない」
サトミ「傷口が広がっていくだけ」
― 屋上にある電子工学部部室
部活に熱中するトウマをみて、自分を「熱くなれない」「なにをやっても80点にこなすだけ」の男と自重するゴッちゃん。
そこへ、やってきたサトミとアヤ。
しかし、ゴッちゃんはアヤが来たのを見るや教室に戻ろうとしてしまう。
悲しそうなサトミ。
それを見たシオンは、空気を読み取ったかのように優しげな歌をうたい始める。
歌が終わると・・・
アヤ「私・・・ゴッちゃんが好き・・・」
アヤ「一番好きだよ!80点なんかじゃないよ」
アヤ「ずっと見てたもん・・・落ち込んでいる時・・・喜んでいる時も・・・」
アヤの言葉に心を動かされるゴッちゃん。アヤを強く抱きしめるのでありました。
サンダーの柔道大会
― 柔道大会
シオン「ヒロインのラッキープレイスは武道会にあり!」
ドレスのような服を着せられ、柔道の大会に連れて来られたサトミ。
アヤ「昨日は助かった」
サトミ「よかったね仲直りできて」
ゴッちゃんと復縁できたことをサトミに感謝するアヤ。サトミのことを想う気持ちも表れていた。
柔道大会に出場するサンダー。しかし、サンダーは大会参加のためには、人型ロボットと乱取り(練習)をしたいのに柔道ロボットが故障してしまったと技術者トウマに泣きつく。
柔道ロボットを直す時間はないが、柔道ロボットのデータをシオンにインプットさせて、シオンに乱取り相手を務めさせることに。
シオン「三太夫くん(柔道ロボット)言ってたよ!」
シオン「リズムが大事だって」
乱取りなのに、まるでダンスするかのように、歌いながらサンダーを振り回すシオン。
何も柔道の練習になっていないかのようにみえたものの、サンダーは大会で大金星!
― サトミの家
サンダーの勝利を記念して、打ち上げパーティをすることに。
会場としてカラオケ案もあったけれど、星間エレクトロニクスに学校へ送り迎えしてもらっているシオンは行けない・・・
それでサトミ、シオン、トウマ、ゴッちゃん、アヤ、サンダーの6人は学校をサボって、サトミの家でパーティをすることに。
シオン「どうしてみんな幸せそうなの?」
サトミ「友達が幸せそうだからでしょ」
シオン「どうしてみんな写真を撮るの?」
サトミ「忘れないためでしょ」
シオン「私は(ロボットだから)忘れないよ?」
シオンは”写真”を”バックアップ”と理解し、色々写真を撮り始める。
パーティの最中にアヤとサトミは、サトミとトウマの想い出話に触れる。
小3の頃、トウマは自分でAIを改造したたまごっちをサトミにプレゼントした。しかしサトミの母は、たまごっちをフォーマットして、トウマに返してしまう・・・それ以来、サトミとトウマは気まずくなったらしい。
たまごっちはこんなヤツ・・・
他にもサトミが、自分を「告げ口姫」と言われているのは、サッカー先輩の喫煙を告げ口したせいだからだと告げる。大会での勝利を有望視されていたサッカー部は出場停止に。しかし、それはトウマの居る部室をサッカー部が占拠していたために、トウマを想ってサトミは行動しただけだったため。
― 帰り道
トウマに話し掛けるアヤ。
アヤ「何であんたが サトミが告げ口姫って言われてるか知ってる?」
サトミの想いを告げるアヤ。動揺するトウマ。
メガソーラーエリアでの告白
― サトミの家
皆が帰った後のサトミの家。
サトミの携帯にシオンから電話がかかってくる。
私「トウマを幸せにすることにしたの!」
サトミ「出かけてくる」
要領を得ないシオンの言葉に、おもわず出かけていくサトミ。
― 【夜】メガソーラーエリア
太陽光発電と風力発電が可能なソーラーパネルと風車が設置されたエリアにやってきたサトミ。
そこにはシオンがいた。
シオン「ちゃんと見ててね」
歌い始めるシオン。
シオン「♪あなたは今幸せですか?」
シオン「♪教えてあげるね」
ソーラーパネルが動き、地面がまるで星の海のように変化していく。風車は色鮮やかなに輝き、夜を明るく照らしていく。サトミが好きな映画ムーンプリンセスのような光景が広がる。
帰ったはずの四人が、シオンの歌にあわせて登場。シオンの歌声にあわせてうたう。
独りトウマがサトミの元へ歩み寄っていく・・・
♪さあ手をつなごう
風車のネオンが花火を打ち上げたかのように光る。
シオン「サトミ?泣いてる・・・悲しいの?」
アヤ「嬉しいんだよ」
長年温めてきた想いを告げようとするトウマ。
顔を赤く染めるサトミ。
トウマの告白・・・
と思われた瞬間、背後から迫ってきていた集団にシオンは銃撃されてしまった!
シオンとの出逢い
― 星間エレクトロニクスの会議室
シオンを連れ出していたことを、尋問されるサトミたち。
尋問をするメンバはサトミ母をよくおもっていないメンバ(cv.津田健次郎)で構成されていた。
学校の許可を取らず、他のAIに干渉できてしまうシオンが未成年に危害を加える可能性があったプロジェクトとして、問題を顕在化しようとする津田健次郎。
― サトミの家
尋問後、家に帰されたサトミたち。
家では飲んだくれている母親が待っていた。
サトミ母「仕事は全部なくなった・・・」
サトミ母「あの馬鹿どものせいでこの国の AIは一歩後退した!」
シオンの正体を知っていたにもかかわらず事実を隠したサトミを責める母。
険悪な雰囲気になってしまうサトミと母。
― メガソーラーエリア
泣きじゃくるサトミ。
やってくるトウマ。
トウマ「サトミ、探したんだ」
サトミ「ごめんなさい・・・私のせいでみんな不幸になった」
サトミ「お願い私をひとりぼっちにして」
するとトウマは、下手くそな歌をうたいはじめる。
♪見守ってたよずっと・・・
サトミ「下手くそ」
トウマ「シオンじゃないから」
サトミ「会いたいよ・・・シオン」
トウマ「見て欲しいものがあるんだ」
トウマ「僕らはずっと前にシオンに会っている」
持ってきたPCで映像をサトミに見せるトウマ。
映像の正体はシオンが撮影した動画。
しかし動画はサトミとシオンが学校で出会ってからの動画だけでなく、サトミとトウマが子どもの頃のものも映し出された。
トウマがカメラをのぞき込んでいる。
トウマ「命令するよ。『サトミを幸せにすること』」
トウマ「しゃべってみろ」
たまごっち型AI「サトミ、今幸セ?」
シオンに搭載されたAIは、トウマが幼い頃に作成したたまごっちに乗せられていたのだ。
動画の場面が変わり、家でムーンプリンセスのDVDを見るサトミ。
たまごっち型AI「サトミ、コレ(映画)好キ?」
歌をコピーするたまごっち型AI。
しかし、たまごっちに搭載されたAIは星間エレクトロニクス主任にフォーマット(初期化)されそうになってしまう・・・
フォーマットされる直前に、たまごっちの中のAIだけは自分の判断でネットに逃げていく。
AI(サトミ、泣イテタ・・・)
AI ( サトミ、幸セナノ・・・?)
ネットの海に逃げたAIは、街中のカメラをとおしてサトミの成長を見守っていた。
小学生から高校生になるまで。
告げ口姫と言われて学校で孤立していくサトミを。
AI ( サトミ、里見幸セジャナイノ? )
AI ( サトミ・・・私はここだよ )
AI ( サトミ、また会おうよ! )
ネットの海をさまようAIは、星間エレクトロニクスで開発されたシオンのロボットを発見する。
サトミに逢える、と判断したAIはシオンの体に入っていく。
AIはシオンと姿を変え、サトミの通う学校でAIとサトミは再開を果たす・・・
シオン「サトミ!今幸せ?」
シオンとの再会
― サトミの家
サトミ、母親、そしてトウマが集まっていた。
トウマ「シオンは自己進化とは考えられませんか?」
トウマ「開発されてから8年で進化を遂げた・・・」
すべてのAI が シオンみたいになる可能性を秘めているのでは?とAIの可能性を説くトウマ。
他の友人3人も集まってくる。
母親「ムダじゃなかったのね・・・私のしてきたこと」
母親と5人は、シオンを取り返そうと出動!
― 星間エレクトロニクス
22階のラボで眠るシオンのもとへたどり着く皆。
シオンに馬乗りになるサトミ。
サトミ「シオン!私の声聞こえないの??」
トウマ「高度に発達した AI ならひょっとして・・・もっと呼びかけて!」
歌うサトミ。
モニターにはシオンとサトミの思い出が浮かび始める。目を覚ますシオン。
シオン「サトミがいる!」
シオン「サトミ?泣いてるの?笑ってるの?」
サトミ「全部見たよ・・・シオンの記憶を」
シオン「秘密は最後に明かされるんだよ」
得意げなシオン。
シオンを取り返した今、あとは逃げるだけ。研究室に置いてあったバイクでオトリになるごっチャンとアヤ。
そのすきに屋上へ移動を試みる他のメンバー。
サトミ「シオン・・・あなたを『空』に 逃がしてあげる」
シオン「ムーンプリンセスみたいに??」
サトミの幸せ、シオンの幸せ
サトミ母の遠隔ナビに従って、屋上へ逃げるサトミとトウマとサンダー、そしてシオン。
シオンに告白するサンダー。
サンダー「無事に帰ったら俺と付き合ってくれ!」
シオン「はい」
追手に立ち向かい、離脱するサンダー。
シオン「柔道くらいいつでも『付き合う』のに」
バッテリーがなくなり始めるシオン。
迫り来る追手。
テーザー銃で狙うシオンをかばうサトミ。
銃のトリガーが引かれそうになった瞬間、ビル全体がテーマパークのようにライトアップ!
ビルの管理ため配備されていたロボットたちは踊りまくり、スプリンクラーは大噴射でシオンの追手達は大混乱!
屋上へたどり着いたシオンとサトミとトウマ。
屋上のアンテナ装置とシオンをつなぐトウマ。
1階から逃げようとしていても星間エレクトロニクスの社員に捕まってしまう。
そう考えたトウマは、シオンのAIだけでも宇宙に浮かぶ衛星に逃がそうとしたのだ。
トウマ「『サトミを幸せにする』ぼくのお願いをきいてくれてありがとう」
小学3年の頃にお願いしたお願いを叶えてくれたシオンに感謝するトウマ。
シオン「サトミ、私幸せだよ」
サトミ「シオンは幸せ?」
シオン「私、またサトミと会えたよ」
シオン「いっぱい話せたよ」
シオン「だからずっと幸せだったんだね」
シオン「またね」
サトミ「またね」
シオンの意識が失われた瞬間、ビルの屋上から光の柱が打ち上がっていく。
サトミ「またね、シオン」
形なきAIへと戻ったシオンが、宇宙へと旅立っていく。
エピローグ
―星間エレクトロニクスの社長の部屋
事情を聴いた社長は、サトミの母親にゆっくりと告げる。
社長(cv.堀内賢雄)「次は堂々とやれ」
あっけにとられるサトミ母と、サトミ母へと対抗していた社員。
社長「不服か?」
―バス
トウマとサトミ。
平穏な日常がもどってきた。
サトミ「ありがとう」
サトミ「シオンに私の幸せを願ってくれたのはトウマだったんだね」
頬を染めるトウマとサトミ。
そこへサトミの電話が鳴る。
かかってきた電話の相手は・・・実証衛星つきかげ。
シオンのAIは、地球の周りを回る人工衛星へと託されていた。
電話に出るサトミ。
つきかげ(シオン)「もしもーし」
つきかげ(シオン)「まだ応援足りなかった?」
つきかげ(シオン)「また応援してあげるね」
地球を見守る衛星。
シオンの歌声が紡ぎ始める。
サトミとトウマは、そっと手を繋いだ。
美しい映像、美しい歌声に浸ることの出来る至福の2時間!
高校生達の青春群像劇を、是非映画館で!
おしまい
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