2000年に『週刊少年ジャンプ』で連載された鳥山明原作漫画SAND LANDが映画になって登場!映画SAND LANDはどんな話?ストーリー調でネタバレ感想!
【ネタバレ感想】映画SAND LAND!鳥山明原作の老人戦車映画?
【感想】映画SAND LAND
ジジイと戦車がカッコいい鳥山明ワンダーランド!
ドラゴンボール超ヒーローのようなテイストのCGが、どこかユーモラスさもありカッコよくもある砂漠を行く戦車の動きとマッチしているとおもいます。
【SAND LAND】はどんな話かというと…
水すら大枚をはたかないと手に入らない砂漠しかない世界で生きる人間と悪魔の物語です。
主人公はラオという名の爺さんと悪魔ベルゼブブですが、ラオ爺さんがダンディでカッコいい!村人のために水を求めて悪魔に頭を下げて水を求める。そして30年前に出兵した戦争の記憶に今も苦しむ影のある爺さんです。
かたや悪魔ベルゼブブの方は、夜ふかしをするとか些細なことで「俺って悪(ワル)だろ?」と吹かすツンデレ。
メインふたりをはじめとするキャラクターはいずれも魅力的に描かれており、心惹かれること間違いなし。純粋な悪は物語のボスである大将軍くらいかしら。
価値観も種族も異なるラオ爺さんとベルゼブブがつむぐ、温かな気持ちになれるストーリーです。
ラオ・ベルゼブブ・シーフ
【ネタバレ】映画SAND LAND
保安官のラオ爺さんは村の人々に頼まれ、水を求めて砂漠の旅に出ることに。ラオ爺さんが目指すは【伝説の泉】。
泉のある場所は人間だけでたどり着く事はできないとおもったラオ爺さんは、悪魔ベルゼブブとその側近のシープと協定を結んで泉を探しに出かけます。
ジープで砂漠を旅する3人。
人間が悪魔に偏見を持つ世界でお互い信頼しているのかわからない関係でしたが、襲いくる盗賊に立ち向かうなかで3人は絆を深めていきます。
「俺って悪だろ?」と自慢するベルゼブブに「人を殺したことがある」と返すラオ爺さん。
すげーマウントがきたな笑
どうやらラオ爺さんは 30年前は軍の前線を務める将軍だった模様。その戦争で、当時のラオ爺さんはゼウ大将軍の指示でピッチ族の集落を爆撃。爆撃の被害はなぜか広範囲におよび、爺さんは愛する妻を失ってしまい、ずっとそれを悔やんできました。
ゼウ大将軍
しかしシーフによると、ピッチ族はアクアニウムという物質を使って水を生み出して暮らすだけの無害な存在だった模様。
アクアニウムは水を生み出すメリットがあるものの、取り扱いが危険な物質のため、ラオ爺さんの投下した爆撃の被害範囲を広げる補助的役割をしてしまったようです。
アクアニウムを保管していたピッチ族の集落を爆撃すれば広範囲に被害が及ぶことを知っていたゼウ大将軍。ゼウ大将軍は、目障りだった当時のラオ爺さんと【水】という資源を保有するのは国だけでいいという考えから、戦争を起こしました。
国に騙されて、自分自身で無実のピッチ族を根絶やしにしてしまっていたことを知るラオ爺さん・・・
少年ジャンプの扱うテーマとしては結構重いですね…そこまでシリアスに描写してはいないとはいえ。
伝説の泉を求める3人の砂漠の旅は続きます。
次に戦うは、4台の戦車を率いるアレ将軍。ゼウ大将軍の直属部下です。
アレ将軍
悪魔たちの力と、軍所属時代に会得した経験で戦うラオ爺さん。
30年のブランクを感じさせないラオ爺さんの戦いは、ついにはアレ将軍に負けを認めさせます。アレ将軍の父親は、ラオ爺さんの部下であり爆発で命を失っていたことも判明。
アレ将軍もまた、シーフによる真実をしることで自分の信念が揺らぎます。
アレ将軍と別れ、旅を続けるラオ爺さんとベルゼブブ、シーフ。
3人はついに伝説の泉を発見。
しかしそこでは30年前の戦争で全滅したはずのピッチ族の生き残りがほそぼそと暮らしていました。
念願の水を見つけるも、悪魔ベルゼブブはラオ爺さんの気持ちを組んで泉を諦めます。
メチャメチャいいヤツな極悪の悪魔です。
更に旅を続ける3人のもとへ、アレ将軍が無線連絡を飛ばします。国が管理している水源の場所を伝えるアレ将軍。魔族を信じ、国にたちむかうことを決断した漢のカッコよさよ。
ラオ爺さんとベルゼブブ、シーフがたどり着いたのは、国が保有する巨大なダム。
待ち構えるは、ゼウ大将軍。
自分たちが秘密裏に守ってきた水源に手を出させまいとゼウ大将軍は、ラオ爺さんと因縁の戦いを繰り広げます・・・
まさか、クライマックスがジジイVSジジイの映画になるとは!笑
ヒロインどころか、女性のネームドキャラクターも登場なし。
しかしここまで砂漠の旅を見守ってきた観客なら、ラオ爺さんの生きざま、戦いざまに魅了されているはず!ヒロインがいたらノイズにしかならない!(たぶん)
熱い銃撃戦を繰り広げるゼウ大将軍とラオ爺さん。
ついにはラオ爺さんがゼウ大将軍を追い詰めます。
自分も戦争の加害者のくせに正義ヅラするな、と逆ギレする大将軍。対するラオ爺さんは、その発言を否定することなく・・・
ラオ爺さん「だから全てを失った」
ラオ爺さん「正義を疑わなかった報いだ」
・・・かっこいいぞ、爺さん…
自分の非を潔く真っ向から認めます。
同じ鳥山明先生原作ドラゴンボールのフリーザと孫悟空の戦いを彷彿とさせますね。
フリーザ「えらそうなことをいいやがって…」
フリーザ「きさまらサイヤ人は罪のない者を殺さなかったとでもいうのか?」
孫悟空 「だから滅びた…」
30年前から持ち続けた愛銃でゼウ大将軍を倒すラオ爺さん。
傍らでベルゼブブは悪魔の力を発揮、ゼウ大将軍が開発した昆虫人間と戦闘、勝利をおさめます。
30年前の戦争にけりをつけたラオ爺さん。
戦車に乗り込み、ゼウ大将軍が隠し続けてきたダムを破壊します。
破壊されたダムから勢いよく溢れた水が乾いた砂漠に運河を生み出していく…
「水を手に入れる」というミッションを無事クリアした3人は自分たちの故郷へと帰っていきます。
村へ帰ったラオ爺さんでしたが、ふたたびベルゼブブと魔族シーフを誘って旅へ出かけます。
旅の目的地はピッチ族の暮らす集落…
おしまい
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