映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』をストーリー調でネタバレレビュー!「ミッドサマー」や「スイス・アーミー・マン」を生んだスタジオA24が送るマルチバース作品の魅力とは?
【ネタバレ・エブエブ】映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
【感想・エブエブ】
カンフーアクション映画にマルチバース(異次元)要素がたっぷり追加!
迫力のアクションと目まぐるしく入れ替わる異次元世界を堪能できる作品です。
ストーリーは普通の主婦がマルチバース世界の存在に気付かされ、他の世界の自分の力を借りつつ、宿敵ジョイと戦って最後はハートフルエンドを向かえる・・・といったもの。
マルチバース作品に慣れていないとなかなか理解の難しい作品かもしれません。
ただ個人的には、ストーリーよりも美術面を褒めたいっ!
Youtubeの宣伝動画を観ても分かりますが、主人公はかなり目まぐるしく別の世界へ移動します。
カンフーを習得した世界、女優になった世界、料理人になった世界、人間の手がソーセージの世界、看板持った宣伝員になった世界、人形になった世界、石ころになった世界・・・
バシバシ切り替わる映像に目を見張ってしまう!
またマルチバースはアメコミ作品映画でよくききますが、そこで使われているマルチバースとはちょっと使い方の違っていました。
アメコミ映画でいうマルチバースは、「自分たちの暮らしている世界とは別に平行世界があって、たまに向こうの人間が時空超えて助けに来てくれる」というもの。
本映画エブエブでいうマルチバースは、「自分とは違う人生の選択肢を選んだ他の自分がいる世界が無数にある。主人公は、その世界へ一瞬とんで、もとの世界に戻ることで、マルチバース世界の自分の能力をコピーすることができる」というように使われています。
【ネタバレ・エブエブ】
主人公はコインランドリーを営む普通の主婦。旦那、娘、義父と暮らしています。
のんびり屋の旦那とともに国税庁へ税の申請を行くのですが、突如旦那が豹変!!
旦那(中身は別人)は主人公エブリンにイヤホンを装備、靴を逆に履き直さるという奇行をとらせたうえで、イヤホンのボタンを押させます。
すると主人公は、意識が二つに分裂!
国税庁職員と話すいつものエブリンと、倉庫で旦那?と話すエブリンの間を意識が行き来します。
旦那?「僕は君の夫じゃない。君の知らない男だ。君に助けを求めに来た」
旦那?はエブリンが世界に均衡をもたらす存在だと言います。
こうしてエブリンは宿敵ジョブ・トゥパキとの戦いに巻き込まれていきます。
エブリンは、別次元の男ウェイモンドに体をのっとられた旦那とともに戦うことに。
異次元の自分の体へリンクする通称バース・ジャンプをマスターします。
バース・ジャンプは突飛な行動をとることで発動!
エブリンや敵がとったバース・ジャンプを作動させる手段がこちら
- 命かけた戦いの最中敵に愛してるという
- おもらしする
- アナルにトロフィーを入れる
ろくでもないものが多すぎる・・・
トロフィーだけはやりたくないですね・・・(他はいいのかよ)
トロフィーは、まさにこんなサイズ感と色でした。
・・・吉岡里穂はバース・ジャンプしていた!?
強敵たちと戦うためにバース・ジャンプを繰り返し、エブリンは戦いのスキルを会得していきます。
- カンフーを習得した世界(カンフー習得)
- 女優になった世界(肺活量習得)
- 料理人になった世界(調理器具の戦闘習得)
- 手がソーセージの世界の自分
- 看板持った宣伝員になった世界(看板持った戦闘方法習得)
敵の軍団、そして因縁の敵であるジョイと対峙するエブリン。
ジョイはエブリンの娘にマルチバースした人物でした。
ジョイ「エブリン、あんたはどこにでもいる私と同じ」
どの世界線でもエブリンとジョイは、時に囚人と刑務官、時に木にぶら下げられた人形と人形、時に親と娘、と配役を変え存在し続けてきた。
お互いが荒野に転がる石と石だったときも。
生物発生条件が揃わなかった世界・・・
主人公「私のせいでごめんね」
ジョイ「気にしない。私は石だから」
カンフーつかいになった世界、シェフになった世界、夫となるはずだった男についていかずに女優として成功した世界を、エブリンは目まぐるしく移り変わりながら戦いを繰り広げます。
マルチバース・・・それは、別の選択肢を選べば、自分に起こりえた未来。
ふしぎな力で空中に巨大なベーグルを出現させ、その穴を通って異次元へ行こうとするジョイ。エブリンについてくるように言うジョイ。
ジョイ「来ないならいいよ。人生を楽しんで」
エブリンに襲いかかるジョイの部下達。
エブリンはバース・ジャンプしたときに得た記憶・・・攻撃の代わりに相手がしてもらったら喜ぶことで反撃。
エブリンの奮闘で、遷移を喪失していく敵たち。
エブリンは、最後ひとりとなったジョイと、あらゆる世界線を移動しながら戦う!
エブリン「私はあなたの母親よ」
ジョイ「私といても あなたを傷つけてしまうだけ」
ジョイ「どこへでも行けるのに・・・マシな娘のいる世界へ」
自虐を言うジョイを抱きしめるエブリン。
ここではない他のマルチバースの運命も改善されていく・・・
おしまい
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