歴代のワーナー・ブラザース映画の中で第1位となる快挙を成し遂げた2023年公開【Barbie(バービー)】をネタバレレビュー!オッペンハイマーとの謎コラボでも話題となったバービーをストーリー調で語ります。
映画バービーはフェミニズム映画?
【感想】映画バービー
日本公開から1か月、バービーが歴代のワーナー・ブラザース映画の中で第1位となる快挙を成し遂げました!というわけで、遅ればせながら9月末に映画館でバービーを観て参りました。
これじゃバービーならぬミーハー…
「フェミニズム臭がする」「オッペンハイマー(原爆開発者がテーマのノンフィクション映画)に悪乗りしたコラ画像を公式が公開して、後に謝罪した」などの作品と関係ない場所でも話題をかっさらたので敬遠していました。
ではその映画の中身はどうだったかというと…
おもしろい(笑)。
毒々しい絵面(ピンクが多いので)に加え、話も毒が効いてます。たしかに話はフェミニズム臭しますが、眉をひそめる内容ではなく、きっちりエンタメに昇華していると感じました。
舞台はバービーランドと人間界。
バービーランドにはめちゃくちゃバービーがいます(笑)。女性はほぼバービー、それぞれ個性ある容姿をもっています(見た目は役者さん)。
主人公のバービー(マーゴット・ロビー)はオーソドックスなバービー。
バービーたちには人間界で持ち主が存在し、持ち主の心境や人形の扱い方に影響されてしまいます。主人公のバービーは自分の体に異変をかんじたことをきっかけに、人間界に行ってそこで信じられない現実を目撃!というストーリー。
バービーはいい感じに将来の希望を見つけるのですが、バービーの恋人ケンはひたすら可哀想。
ケンもバービー同様、バービーランドには異なる容姿のケンがたくさんいますが、どのケンも全方向から要らないモノ扱いされています(笑)
ユーザー「ケン、いらなくね?」
製作会社「ケン、いらなくね?」
バービー(ケン、いらなくね?)
バービーにとってもケンは単なる”恋人設定の相手”くらいの意味しかないのが悲しい(笑)
【ネタバレ】映画バービー
1959年3月にアメリカのマテル社から発売されたバービーは人形遊びする少女たちに革命を起こした!
有名な【2001年宇宙の旅】のテーマ曲をバックに、従来の赤ん坊型人形を破壊しまくる少女たちのイメージ映像が流れます(笑)
【2001年宇宙の旅】もワーナーブラザーズ配給ですね(笑)
衝撃的な冒頭映像が終わり、本編スタート。数多のバービーやケン(+α)が住むバービーランド。
女性のほとんどがバービーなので、「ハイ、バービー」の挨拶がしつこいほどに飛び交いまくります(笑)
バービーランドでの役者さんの動きは、人形遊びが上手に実写に落とし込まれているなあと思いました。バービーの飲食は食べ物・飲み物はあるけど食べたり飲んだりする振りだけで決して口にしなかったり、家には階段がなくあたかも子供につかまれてふわりと1階に舞い降りたりする移動手段をとったり。
そんなバービーたちは毎夜パーティしまくり。各バービーたちの恋人のケンはほぼほったらかし。
ある日バービーに異変が起こります。いつもは地面につかなかったかかとが、つくようになってしまった。不安になったバービーは、いつも開脚&変な髪型のバービーへ相談へいきます。
変な髪型のバービー曰く、主人公バービーは現実世界のバービーの影響を受けるようになってしまったらしい…どうやらバービーランドのバービーには、人間界に元となっている人形が存在し、その人形や持ち主の影響を受けてしまうようです。
現実の世界で、人形の持ち主を探すことにしたバービー。ケンとともに人間界へやってきます。バービーは(ケンもついてくるのかよ…)という感じでしたが。
現実世界。
人間のなかにもバービーランドの存在を知っている人物が… それは、バービーの開発元である米国マテル社重役たち(笑) バービーランドからバービーが来訪すると、現実世界に多大な影響が発生してしまう!マテル社重役たちは大慌て。重役が集団でローラースケートで疾走したり、かなりコミカルな慌て方で面白いです。
現実世界にどんな影響が!?とおもいましたが、バービー人形にかわってケン人形が爆売れするだけでした(笑)
人間世界到着後、バービーと別行動をとるケン。バービーランドでは大統領から医者や弁護士、ほとんどの仕事をバービーたちがこなしています。なおかつ恋人のバービーに友人以下の扱いしかされないケンたち。。
バービーランドとは異なり、現実世界では男性が中心の社会となっていることに大喜びするケン。先にバービーランドへと帰還し、ケンはケンたちによる国KENGDOMを築きます(笑)
人形の持ち主の人間とバービーランドへ帰ってくるバービー。様子が変わってしまった国を見て驚くバービー。
主人公バービーを除くバービーたちは、それぞれの彼氏ケンとラブラブ状態。今までバービーたちが勤めていた仕事は、ケンたちが代わって勤めていました。
それで何か問題があるのか?・・・と言ってしまうと時代遅れの思考なのだろうか(笑)
ケンによって支配された元バービーランド(支配というほどでもないですが)を、主人公バービーが人間の知恵を借りて取り戻していきます。主人公バービーのやったことは、男に従順な状態になってるバービーたちにバービーランドが支配されている旨をひとりずつ説明していく単純なやり方。
ただバービーたちはいつも彼氏ケンのそばにいるので、引き離す必要がある。そこで恋人同士を引き離すために主人公のバービーがとった手段が、ケンのプライドをくすぐるというもの。
男をくすぐる方法は「映画ゴッド・ファーザー知らな~い」「xxってどうやるの~?教えて~」みたいな一見単純な手法。ただホイホイひっかかってしまうのが男のサガかもしれませんね(笑)。
バービーたちの策略にはまって、最終的にケンたちは互いに嫉妬して争いを起こしてしまいます。ケン同士の哀しき戦い…といっても、戦う道具はないのでスポーツ用品でわちゃわちゃやってるだけですが(笑)
ケンたちの戦い
争いをとおして、一致団結するケンたち。しかし、時すでに遅し。大統領投票が行われ、バービーの1人が大統領に再選しました。元通りになるバービーランド。
大統領の座から引きずり落されたケン(主人公バービーの彼氏)。バービーに気持ちを吐露します。
ケン「ただ君と暮らしたかっただけなんだ」
ケン…(涙)。ここちょっと泣きそうになりました(笑)
ケンの言葉に、「人間世界へ行って、逆の立場になってケンの気持ちがわかった」というバービー。しかしケンにハグされそうになると…
バービー「それは違う」
ケン‥‥(涙) 劇中でバービーは「股間には何もついてない」と明言しているので、ケンにそそぐ性欲はないのかも(ケンも股間はつるつるといってますが、こちらは性欲は多少ありそう)。
マテル社の重役たちもバービーランドに登場。バービーの持ち主(人間)は重役に訴えます。
人間「現状のオーソドックスなバービーはスタイル良すぎるわ。“普通の”バービー出してよ」
人間↓
部下の助言を受け、OKするマテル社社長。ポリコレを気にしている発言があって面白い(笑)。
その後、マテル社にいたバービーの生みの親【ルース・ハンドラー】が登場し、主人公バービーに「人間の向かう先は死のみだが、あなたたちバービーは何でもなれる」といい感じなことを言って物語は収束へ。ルース・ハンドラーの紹介で、脱税で捕まった過去があることまで言及するのが大っぴらでいい!(笑)
ラスト、バービーは人間世界を再訪。「婦人科の受診」するところで映画はおしまい。
おしまい
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